最終更新日 2025年4月25日
ゼネコンは大手建設会社と言うイメージを持つ人も少なくありませんが、実際の仕事の進め方は、総合商社のような形となることが多いものです。
大規模な工事を先頭になって請負い、そのために必要な建設会社の協力を得て仕事を完成させるばかりでなく、これらの建設会社が仕事を進める上での橋渡しの役割を果たすことから、様々な事務作業や付帯作業などを実際には行っていることが少なくありません。
そのため大企業であるが故に細かな仕事は下請けとなる会社にすべて委託していると思われがちですが、実際にはこれらの会社を支える様々な雑多な業務を行っているのが実態です。
大手ゼネコンは請負が仕事を全て下請けに丸投げすることが禁止される
従来は単純に仕事を取りまとめるだけで、細かな作業を下請けに全て依頼していたでもあったのですが、建設業法の変更によりこれらの大手ゼネコンは請負が仕事を全て下請けに丸投げすることが禁止されるようになり、細かな橋渡しを行わなければいけないことになりました。
そのため最近では複数の会社を取りまとめるプロジェクト管理を行うことが主な業務となっており、そのために多くの労力を費やすこととなっています。
最近では様々な業種でプロジェクト管理と言う言葉が非常によく聞かれるようになっていますが、このプロジェクト管理を行う際には非常に綿密な仕事の進め方と、これを行うための能力が求められているのが実態です。
日本でも近年この手法が確立されるようになっており、単純に仕事の進め方を決める工程管理だけでなく、必要な費用を正当に配分しそれぞれの会社に適切な利益を与えるようにする資金管理や、その下請け会社の作業を行う人々の労働状況や健康管理なども重要な項目として含まれるようになりました。
そのためこれらの全ての業務を米子の担当者は行わなければならないことになり、非常にその管理内容は緻密で多岐にわたるものとなっているのが実態です。
一般的にプロジェクト管理を行う上では、中心となるのが納期管理と言われています。
それぞれの会社に依頼した作業が納期に間に合うように進捗しているかどうかをチェックポイントを設けて細かくチェックし、万が一遅れている場合にはその作業工程や必要な人員を見直して適宜修正することが非常に重要です。
場合によっては人を増やさなければならず、そのためにはその人員を確保するための費用を増やさなければならないことになるため、その上では資金管理も重要なポイントとなってくるのです。
プロジェクト管理を丁寧に行うことがゼネコンの大きな仕事
加えて、その納期を守るためにそれぞれの会社にスピードアップの対応などを依頼することになりますが、それぞれの会社が利益を優先するために作業者により大きな負荷をかける可能性も少なくありません。
このような場合には1人の作業者に多大な負荷がかかり、様々な問題を生み出してしまう危険性があるため、場合によってはその労務管理の内容にも目を光らせなければならないことになります。
そのためプロジェクト管理では労務管理の面もしっかりと行うことが求められる、これを行うゼネコンの担当者はそれぞれの資格を有していることが1つの大きなポイントと見られるようになりました。
このプロジェクト管理を丁寧に行うことがゼネコンが最も行わなければならないこととなっており、そのために今度はゼネコンの担当者側の負荷が非常に大きくなってしまうと言う問題が生まれているのです。
しかもこれらの管理を行うためには必要な資格を持たなければならないことになっているため、私にはこの管理を行うことができる人材が不足しがちであると言う事態もあります。
これが近年ゼネコンが抱える大きな問題として注目されており、これらの問題を解決するための対策を速やかに行うことが課題となっているのです。
これまで大手建設会社は多くの利益を得て安い金額で下請けに発注していると言う印象があり、非常に儲かるビジネスであると言う印象がありました。
しかしプロジェクトのような細かなところまで丁寧に管理を行わなければならない体制を実現することが求められる状況においては、その負荷は非常に大きく、そのために緻密な体制を整えなければならないと言う課題があります。
この点では多くの総合商社が同じようなビジネスの進め方を行い、低い利益率で様々なビジネスを進めているところとよく似ており、総合商社と同じような仕事の進め方になっているのが実態です。
前田裕幸氏によるまとめ
これらの総合商社でもプロジェクトを立ち上げて様々な物事を処理しているのが実態であり、その管理内容も大きな工事を実現する場合と全く同じような工程を組んでいることが多いため、非常に似通った仕事の進め方となっています。
このことから両者の仕事の進め方は非常に似ていると考えられており、またお互いにそれぞれの進め方を参考にしながら日々改革をしているのも実態です。
特に品質管理の面では総合商社の場合には非常に徹底した進め方を実現していることが多く、建設会社でもこの進め方を真似て実現していることが多いことから、ますます仕事の進め方が見たものとなっているのです。
引用元サイト:前田 裕幸